デスクトップフロー v2スキーマへの変更に伴う注意点

Power Automate for desktop
デスクトップフロー v2スキーマへの変更に伴う注意点

2023/2/23 のPower Automate BlogにUpdate情報として以下の記事を公開されました。
内容は、デスクトップフローのスキーマーをv1からv2に変更するというものです。
Power Automate desktop flows in Dataverse updates | Power Automate ブログ (microsoft.com)

発表当時は、スキーマーの変更は、管理者が手動でONする必要がありましたが、2024/4 現在、既定でONになっていることを確認したため、v2スキーマーになった際に気を付ける必要があることをまとめておきたいと思います。

拡張デスクトップフロー スキーマ(v2 スキーマ)

スキーマーがv1からv2に変更されると以下のような点が変更されます。

利用者観点では「Dataverse容量の削減」です。
デスクトップフローは、主に環境のDataverseのデータベース領域に保存されます。
v2に変更されるとデータベース領域に保存されているいくつかの情報をファイル領域に移動させ、Dataverse使用量を大幅に削減させます。管理者にとっては、大変嬉しい変更です。

利用者観点では、デスクトップフローの読み込み、保存、作成、ランタイムに関連するパフォーマンスが強化され、また、デスクトップフローの今後の機能強化の恩恵を受けることができるとのことです。

また、v2スキーマの利用には、Power Automate for desktopのバージョンがv2.29以降であることが必要になってきます。

[参考] Power Automate v2 スキーマ – Power Automate | Microsoft Learn

v2 スキーマ デスクトップ フローの制限

v2スキーマが有効になっている環境でもv1スキーマのデスクトップフローが実行できますので、ひとまずご安心してください。しかし。。。

2024/04/09 時点

[引用] v2 スキーマ デスクトップ フローの制限 – Power Automate v2 スキーマ – Power Automate | Microsoft Learn

v1スキーマのデスクトップフローの今後

v1スキーマで作成されたデスクトップフローは、2024年末までには非推奨になります。
後述する方法で、必ずv2スキーマに変換が必要になってきます。

2024/04/09 時点

[引用] v2 スキーマの有効化 – Power Automate v2 スキーマ – Power Automate | Microsoft Learn

デスクトップフローのスキーマバージョンの確認方法

Power Automate Premiumなどのスタンドアロンライセンスを利用している場合は、以下の赤枠に「スキーマバージョン」が記載されています。
「V1(i)」と記載されている(i)部分をクリックすると以下のメッセージが表示されます。
「この環境でV2スキーマが有効化されています。デスクトップフローをV2スキーマに更新するには、デスクトップフローを再保存してください。」
つまり、Power Automate for desktopで保存し直すだけで、v2スキーマに変更されるということです。

だったら、Power Automate for desktopで確認したいですよね。
Power Automate for desktopでデスクトップフローの[…](その他のオプション)- [プロパティ]をクリックします。

「フローのプロパティ」の[詳細情報]タブの「スキーマバージョン」で確認できます。

ただし、デスクトップフローがソリューションに含まれている場合、保存し直したあとに、以下のページの手順でソリューション内のデスクトップフローを更新する必要がありますので、ご注意ください。

[参考] Power Automate v2 schema のアプリケーション ライフサイクル管理 – Power Automate | Microsoft Learn

補足:拡張デスクトップフロースキーマーの設定箇所について

Power Platform管理センタで、「環境 > 設定 > 機能」とクリックすると以下の設定があります。
「拡張デスクトップフロースキーマー」のトグルが無効化されていることがわかります。
また、「Microsoftにより拡張スキーマが組織で有効化されました。無効化する場合はサポートにお問い合わせください。」とあるように、v2をオプトアウトし、v1に戻すには、サポートに依頼する必要があります。

ドキュメントには、「機能を無効にするオプションはなくなり、Power Platform管理センターオプションは表示されなくなります。」とあります。
現在は無効化ですが、そもそもこの「拡張デスクトップフロースキーマー」という表示自体がなくなるということかもしれません。(どちらしても設定を変更するにはサポートに依頼するしかないようです。)

2024/04/09 時点

[引用] スキーマ V2 は既定で有効 – Power Automate v2 スキーマ – Power Automate | Microsoft Learn

まとめ

デスクトップフロースキーマーがv1の頃に作ったデスクトップフローをメンテせずに実行し続けていると、2024年末には非推奨になるため、動作保証がされません。最悪動作しなくなる可能性もあるかもしれません。
環境の方でv2スキーマが有効になっているようでしたら、運用で利用しているデスクトップフローは、再保存して、v2スキーマに変換してあげてください。

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